ヤシ科の植物でハーブの一種であるノコギリヤシ(英語名:ソーパルメット)は抗炎症作用があり前立腺の炎症抑制効果が期待できることから、前立腺肥大の治療、泌尿器系の改善をします。また、抜け毛・薄毛対策として活用されているほか、女性ホルモンの働きを優位にして、より女性らしくする作用も期待できます。
アメリカの原住民はノコギリヤシの実を食用とし、男性の強壮・利尿・鎮痛効果があるとして民間薬として利用していました。ノコギリヤシの果実には、有効成分の脂肪酸が多く含まれ、その有効成分が5α-リダクターゼという酵素の働きを抑制します。インディアンにハゲがいないといわれている所以も納得ですね。
5α-リダクターゼは、前立腺を肥大させる原因であり、毛母細胞を弱め男性特有の前頭や頭頂部の脱毛の原因にもなります。男性ホルモンは主にテストステロンという物質でできており、男性特有の強い肉体を作り体毛を濃くします。5α-リダクターゼは、そのテストステロンをジヒドロテストステロンという物質に変化させます。ジヒドロテストステロンは、髪や前立腺の内部で影響を与え、髪に対しては髪の元となるたんぱく質の合成を阻害し、皮脂を過剰に分泌させ毛穴を詰まらせ、薄毛や抜け毛の症状を引き起こします。前立腺内部では、必要以上のたんぱく質を合成させ、前立腺が肥大し尿道が確保されず排尿障害となります。
ノコギリヤシは、炎症抑制の働きがあり、炎症を促す物質を体内で合成するリポキシゲナーゼやシクロオキシゲナーゼという酵素の働きを阻害し、前立腺炎症の抑制をする働きがあるほか、利尿効果もあり前立腺肥大に伴う頻尿を改善する効果も実証されています。5α-リダクターゼの働きを抑制し、ジヒドロテストステロンの過剰生成を抑え、前立腺肥大症の初期症状の改善・予防をします。また、頭皮の皮脂分泌も抑制するため、毛根が塞がる原因を取り除くことができ抜け毛対策としても使用されています。
更に女性の場合は、男性ホルモンの働きを抑え女性ホルモンが優位となり女性らしさが増す働きが期待でき、体毛を減少し、脱毛症の対策としても活用でき、男性化を防ぐ働きがあるようです。したがって、バストアップ・女性らしい丸みのある体のライン・ムダ毛減少や薄毛改善などのホルモンバランスの調整に役立っているようです。