知識その5フィナステリド(配合先発医薬品名:プロペシア)

フィナステリドの効果

AGA(男性型脱毛症)の最大原因のひとつとされる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成の抑制にあります。フィナステリドは還元酵素5α-リダクターゼの働きを阻害し、男性ホルモン:テストステロンがDHTに変換されるのを防ぎます。
男性型脱毛症の原因は遺伝の他に「ジヒドロテストステロン(DHT)」といった物質があります。この物質は思春期以降に男性型脱毛症、前立腺肥大症、ニキビなどの症状を引き起こすことがあります。DHTはAGAの脱毛因子であり、男性ホルモン「テストステロン」が酵素「5α-リダクターゼ」によって変換されることで発生します。それにより、髪の毛の成長がストップして、毛髪が成長しきれないまま抜けてしまったり、残ったとしても細く痩せてしまうので、薄毛となってしまうのです。
フィナステリドは 5α-還元酵素「5α-リダクターゼ」を阻害し、男性型脱毛症の原因物質である DHT の産生を抑えることで効果を発揮します。DHTが減少すれば毛乳頭細胞は活発に毛髪を作るようになり、髪の毛が生え始めるというわけです。フィナステリドは、5α-還元酵素への選択性があるため、他のホルモン系への影響による副作用が極めて少ないことも利点の一つです。
男性型脱毛症は、時間と共に進行していくものであり、髪が薄くなっていくことを抑える事がまず大切です。少なくとも進行をくい止められたという意味では、フィナステリドは、98% の人に3年間効果があったというデータが発表されています。
頭頂部だけでなく、髪の毛の生え際などの前髪にも効果がある点も、従来の育毛剤とは異なり、ミノキシジルと一緒に使うと、さらに効果が良くなることが、海外では発表されています。
1mg用量の錠剤で1日1錠の服用です。個人差はありますが、半年~数年の服用の継続で、毛量が増え、毛が薄くなったり、抜けたりする状況が改善されて効果を感じることができます。
髪の毛には毛周期があり、成長期を過ぎて休止期に入った毛髪が再び成長期を迎えるためには3~4ヶ月かかります。その為、使い始めてすぐに効果が出るというわけではありません。
短期間で効果が得られないからと言って止めずに気長に飲み続ける事が大切です。
大きな効果を出したいとか、早く効果を出したいと考える人には上限を超える摂取量を服用する人がいますが、フィナステリドを1mg服用した場合と2mg服用した場合の効果は体格にもよりますが、ほとんど変化がありません。副作用のことを考えれば上限以上の摂取はお止め下さい。